外科手術・抜歯なしで受け口矯正を終え、自信を取り戻したアラーサーリーマンの矯正記録(第2章)

歯科リーマンの歯科矯正治療記録の第2章です。
これまでの内容は以下よりご覧ください。

目次

矯正前|まずは精密検査

3件目のカウンセリングを経て、やっと信頼できそうな先生に巡り会えました。

もちろんネット上では外科手術も行うことで満足いく結果を得ている人もおります。ただ矯正治療のみで完結するならば、外科手術なしで実施したいと思っておりました。

精密検査では口腔内のスキャン、レントゲン撮影などを行いました。
検査結果はすぐには出ず、次回来院時に結果を聞くというものでした。その期間内に治療プランも練られました。

そして、次の来院時、先生の答えは

先生

これであれば治療は可能だと思いますよ。100%とは言えないけど

なんと先生からゴーの判断。
ひとまずほっとしました。

先生

シミュレーションの結果は

という感じで先生から、なぜゴーの判断になったのかの理由を説明してもらいました。
すでに先生がどのような治療を経験してきているかはホームページで確認していたため、この判断を下したのならいけるだろう思いながら聞いていました。

先生

やってみないとわからないけど、やってみましょう。
腕がなるねー

ということで、20代半ばにて矯正生活がスタートするのでした。

矯正開始|ブラケットの装着ではなくMSEの開始

そして、矯正開始の日、やったことは単純で青ゴムと呼ばれる青いゴムを歯の間に挟みました。
治療のための装置を取り付けるためのスペースを確保するために1週間ほどつけました。

やっていることは大したことないものかもしれないですが、この青ゴム期間が一番痛くて辛かったです。

矯正は痛いイメージがあるかもしれないですが、矯正の期間を振り返るとこの青ゴムが一番痛かったです。
噛むたびに痛みが生じ、ご飯もろくに食べられませんでした。
あんなに柔らかい超熟の食パンを噛むことが辛いと思ったのは人生でこの時だけでした。

ところが青ゴム生活を3日続けたあと、不思議なことに突然痛みが緩和されて食べ物がまともに食べられるようになりました。

そして青ゴム生活を経て、装置の装着に進みました。

結果から言うとこの装着の日がなかなかハードな日でありました。
私はワイヤー矯正を選択したのですがこの日につけたのはブラケットもワイヤーでもなくMSE(Maxillary Skeltal Expander)QH(クォードヘリックス)呼ばれる拡大装置でした。

MSEは上顎を拡大してスペース確保するための装置、QHは下顎を拡大してスペース確保するための装置です(いずれこれらの記事も書きたいと思います)。

矯正で歯を並べるためには並べるためのスペース確保が必要です。
そのための方法は抜歯などがあるのですが、私が受けた治療では顎を広げることでスペースを確保しました。

抜歯をしなくてもスペースが確保できるのがこれら装置の利点ですが、辛い点もいくつか。

一つ目は、口の中の窮屈感です。
口の中に装置が入るので当たり前ですが口の中がとても狭く感じます。多少は慣れるのですが、ふとした時に思い出したように窮屈で辛いとという感情が湧いてきます。

二つ目は、滑舌の悪化です。
口の中に余計なものがあるので当然滑舌は悪くなります。意外なことに下側の装置が舌の動きをよく邪魔します。

三つ目は、食べ物の食べづらさです。
矯正装置あるあるですが食べ物が食べづらくなります。特にMSEとQHはモノが挟まります。そして挟まった後は取り除くのが大変です。これらを取り付けた初日は頑張ってうどんを食べましたが、食べるのに1時間もかかり全く美味しいと感じず絶望したのをよく覚えています。これも慣れてきて食べる時間は通常の1.5倍くらいまでには戻ります。

こんな形で私の矯正生活はスタートするのでした
ちなみに矯正当初は表から装置が見えないので見た目が気になるようなこと無かったのでそれだけはよかったと思います。

MSEに苦戦|下顎はワイヤー矯正開始|受け口に前進?

MSEとQHを始めて3週間して初めの調整日となりました。

しかし、ここで初めてのトラブル。
MSEが思った通りに働いていない。
MSEで顎を拡大していくと上顎の顎が割れて広がるため前歯はセンターから広がっていきます。
これが理想形なのですがちっとも開いていなかかったのです。

そこで先生から下された指示は

先生

今度は閉じる方向に動かしましょう

閉じたり開いたりして徐々に広げる作戦らしいです。
閉じて3週間、広げて3週間してチェックを繰り返しました。
しかし、これがなかなか理想通りにはいきませんでした。

そんなこんなで上顎が苦戦している中、下顎の進行は良好で歯列は広がっていきました。

そして3ヶ月ほど経過した後、下顎のみワイヤー矯正がスタートすることになりました。QHはついたままブラケットとワイヤーを装着して歯列を広げつつ歯を並べていきました。

矯正はワイヤーをつけて数ヶ月が変化をすごく感じました。
元々歯並びが悪いので少し並べるだけでとても改善したように見えます。
この変化だけでも矯正をやって良かったと当時は思っておりました。

全体的に顎を広げながら歯を並べるので歯が並ぶ頃には下顎が前に出て受け口が強化されていました。
この時の食事はほとんど噛めていなかったと思います。上にはMSE、下は受け口で全く歯が噛み合わない。
この時の食事はほとんど楽しめなかったです。
食べることが好きな人にとっては矯正治療はかなりしんどい経験になるのかと思います。

ただ、私がやったのはワイヤー矯正でしたが、マウスピース矯正の場合は食事の時にマウスピースを外すので食事は楽になるかと思います。

MSEに進展|上顎の下準備完了|下顎は恐怖のアンカースクリュー

下顎の歯列が並びながらも受け口が進展していく中、MSEにも進展がありました。
結局、前歯の間に隙間は開かなかったのですが、どうやら歯列は拡大してスペースは広がっていたようです。

顎が広がっていることが確認されたのでMSEであと何回か顎を広げ、MSEはストップになりました。
この段階にいくまで半年近くMSEと格闘しておりました。

MSEは日本語で急性拡大装置よも言い急性拡大の名称が入っているので、本来はこの治療はすぐに終わり次のステップに行くのですが、私は時間がかかりました。

上顎を広げ終わった後はしばし固定のためにMSEを着用してましたがこれにてMSEの治療は終了です。

MSEを着脱する時は骨に埋め込まれた固定用のネジを抜き、6番の歯に固定された装置を着脱することで終了しました。
歯の内側につける装置がなくなったときの解放感は格別でした。

顎が拡大されたので、舌が上顎に収まる感覚も変わっており、「確かに拡大されたんだな」と変化を感じました。

そして上顎はそのまま、ブラケットとワイヤーを着用しました。

一方で下顎については歯を並べる作業が終わった後は、歯列全体を引き下げる時期に移りました。

受け口Max状態から受け口を解消する方向に力をかけていきます。

歯を移動させるためには歯同士の引っ張る力をかけます。

しかし、さらに効率よく歯を移動させる手段としてアンカースクリューがあります。

アンカースクリューは骨に小さなネジ(インプラント)を打ち込み、そこを支点にして歯を引っ張ることが可能です。
骨に打ち込まれたアンカースクリューは動かないため、動かしたい歯飲みを動かすことが可能となります。
私の場合もこちらを利用することになりました。

先ほども少し記載をしましたが、ネジ(インプラント)を打ち込む必要があります。
このタイミングで私も下顎の後ろ側に二つアンカースクリューを打ち込みました。
麻酔を打って、ぐりぐりネジを打ち込みました。
打ち込んですぐはアンカースクリューを使用せずに骨にアンカースクリューが安定するまで待機でした。

ネジを打ち込むというと怖いとか痛い印象があると思いますが、すでに口の中にいろいろ装置が入っていたので、口の中に小さなネジが入ったくらいではあまり動じませんでした。

この日から受け口解消に向けた治療がスタートしました。
この時点で矯正をスタートしてから8ヶ月ほど最初の歯科医院で酷評されてから約1年が経過していました。矯正はまだまだかかります。

矯正記録は最終章に続きます。

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